ナルデラ

自然を愛する人にとっての楽園、ナルデラは海抜2,200メートルに位置する国内最古のゴルフコースで有名です。18ホールのコースはインドでも最も難しいもののひとつとされています。元々はイギリス人総督のカーゾン卿がこの地の魅力にとりつかれて9ホールのゴルフコースのレイアウトを直々に指揮して設計したとされ、後に拡張されました。

ナルデラは頭上は雄大なヒマラヤスギの森に覆われ、足元には力強い芝が広がっています。アルプスに似た象徴的な地形を形作るこの地域の広大なエリアは、いくつかの絶滅危惧種の生息地域となっています。

ナルデラ

ファグ

シムラーに近く雪に覆われた閑静な隠れ家、ファグはシムラーの美しい郊外を探索したいと考えるトレッキング愛好家や自然を愛する人や植物学者にとっての拠点となっています。ファグの深い谷には風光明媚なリンゴ園や美しい花畑があります。宿泊施設の選択肢は限られていますが、観光客はヒマーチャル・プラデーシュ観光局が運営するホテル・ピーチブロッサムを予約することができます。ファグで主な観光スポットのひとつバンティア・デヴタ寺院では、町の豊かな芸術と文化の一端を見ることができます。寺院の美しい木の彫刻と綺麗な景色が観光客を引きつけているのです。キャンプ愛好家はファグから13キロメートル離れたところにあり、スリリングな経験で訪問者を引き付けているカティールに行くといいでしょう。ファグ近辺で思い出に残る他の場所は、市場で知られるテオグです。海抜およそ2,450メートルのファグは、ヒンドゥスタン・チベット・ロード上にあります。冬には雪に覆われる清らかな風景が自慢です。

ファグ

コトガル

インドのリンゴ処として知られるコトガルは、古いヒンドゥスタン・チベット・ロードに位置する、趣があって絵になる町です。この町はリンゴ栽培で有名で、訪れた人は素敵なリンゴ園や松林の中を歩くことができます。コトガルの主な見どころのひとつは、イギリスの統治を思い起こさせる華やかな聖マリア教会です。1872年に建てられた木造の教会は、ステンドグラスと、ヒマラヤスギから作られたベンチの列が自慢です。

観光客はマイラン・デヴタ寺院を訪ねることもできます。この寺院は見事なシカラ(尖塔)様式の建築で観光客を集めています。コトガルから5キロメートル離れたところには美しいタニ・ジャバー湖があり、毎年6月には芸術品や工芸品の市が開かれています。言い伝えでは、1916年にアメリカのフィラデルフィア出身のソーシャルワーカーであったサミュエル・ストークスが、宣教師としてコトガルにやって来たと言われています。彼はこの地方の美しさに心を奪われ、住み着いてしまいました。彼は選び抜かれたルイジアナの果樹園から輸入したリンゴを植え初め、他の農家にも元々植えていた作物からリンゴに切り替えるよう勧めました。やがて、コトガルはヒマーチャル・プラデーシュでも最も裕福な地方になりました。この地域のリンゴが世界に認められ、州全体のGDPのかなりの部分を占めているのです。この地域の最も良い面のひとつは、独立前の時代の魅力を残すことができているという点です。

コトガル

ショーギ

シャクナゲとオークの森に囲まれたショーギは、シムラー近くの平和な郊外の町です。古い寺院と生い茂った緑があるこの古風な町は、トレッキング愛好家が集まるところでもあり、素晴らしいトレッキングやキャンプの機会を提供しています。ターラー・デヴィ寺院はショーギで最も人気がある見どころで、州全体から信者が集まって来ます。寺院には美しいヒマラヤスギの森を歩いて抜けることで行くことができます。チベット仏教で重要な存在である女神ターラーを信奉し、築250年のこの寺院は、ターラー・パラバットの上にあります。寺院にはシャラド・ナヴラトリとマー・ターラー・デヴリの祭りの期間中に多くの人が集まります。この祭りは毎年、ディーワーリーの期間中にものすごい熱気と共に祝われます。海抜1,851メートルに位置する寺院からは、片側では雪に覆われたヒマラヤの壮観な景色、もう片側ではシムラーの街という眺めを楽しむことができます。ショーギは自家製のピクルス、シロップ、ジュース、ゼリーといった美味しいフルーツ製品でも非常に人気です。この美しい町はシムラーから14キロメートルの距離にあり、ベストシーズンは夏季です。ショーギには文化遺産であるカールカー=シムラー・トイトレインを使って行くこともでき、この乗車自体も素晴らしい体験です。

ショーギ

サラハン

曲がりくねったサトレジ川の川岸に位置するサラハンは美しい自然にあふれ、片側を絶壁に、もう片側を深い谷に囲まれた素晴らしい景色があります。この土地には松林やリンゴ園、段々畑が散在し、壮観な風景を作り出しています。ここから見ることができるヒマラヤ山脈の壮大なシュリカンド山頂は、てっぺんだけが雪に覆われていないというユニークなものです。太陽が山頂に沈んだ直後は、光が射してうっとりするような光景になります。その他の見どころは女神ビーマカーリーの寺院で、ここは僧院のように見えます。この寺院はシャクティピータのひとつで、この地域で崇拝されるスポットとなっています。伝説によれば、世界を破壊するシヴァ神の舞踊の最中に、女神サティの耳がこの地に落ちたことから、信仰の場所となりました。

このエリアの木は熟したプラム、桃、アーモンドでいっぱいで、その中を自然散策するのはシュールな体験になるかもしれません。

サラハン

ソラン

そびえ立つ丘の斜面に面した趣あるソランの町は、キャンプやトレッキングの屈指のスポットです。海抜1,467メートルに位置するソランは、東のマティウル山頂と北のコーラル山頂に囲まれています。ソランには古い寺院がいくつかあり、最も観光客が多いのはシューリニ・マタ寺院です。女神シューリニを信奉するこの寺院は、この地域で最も古く、最も信仰されている寺院のひとつです。毎年6月に年に一度の祭りが開催され、大きな熱気と共に祝われます。観光客はジャトリ寺院やカロル・ティッバを訪ねることもできます。ソランは赤い金の町としても知られていますが、これはこの地域で豊富に育っているトマトのおかげです。その他の注目すべき見どころは、1800年代前半にグルカ族に占領された、歴史的なグルカ城です。パハーリー様式で描かれた、城を飾る壁画も見逃せません。ソランはシムラーから46キロメートルの場所にあり、カソーリやチェイルといった、他の人気がある避暑地への玄関口となっています。

ソラン

ハトゥ山頂

シムラー地区で2番目に高い山頂、標高約3,400メートルのハトゥは、街の外れにあります。観光客はその頂上に位置する、趣ある町ナルカンダを訪れることができます。この町は、スピティ渓谷やヒマーチャル・プラデーシュのもっと高い別のスポットへと向かう旅行客の、中継地点として役立っています。ナルカンダを象徴するハトゥ寺院は、女神カーリーの生まれ変わりであるマトゥ・マタを信奉しています。全て木材で作られている寺院は、この地域で非常に崇められています。また、ナルカンダにはリンゴ園で有名な18世紀のストークスファームもあります。寛大なストークス一家に無料でガイドをしてもらって、様々なリンゴや、主要な農業会社と共同で行われた実験などを見ることができるツアーに連れて行ってもらいましょう。ナルカンダはアウトドア愛好家が集まる場所としても人気が高まってきていて、トレッキング、スキー、その他の人気があるウィンタースポーツを体験することができます。

ハトゥ山頂

ジャクーヒル

シムラー最高峰のジャクーヒルは、ハヌマーン神を信奉するジャクー寺院で知られています。キリスト教会付近で森林限界の上を覗いてみれば、高さ33メートルの神像が見返してくるのが分かるでしょう。伝説では、ハヌマーン神がラクシュマナのためにサンジーヴァニの根を探す途中で、休憩のためこの地に立ち寄ったとされています。寺院は町とその喧騒からはかなり距離があり、昔の魅力を今に残しています。寺院へは山の頂上まで行く短いケーブルカーに乗って行くことができます。他の行き方には、教会の横から出発して山腹を上へ向かう、険しいけれど風光明媚なハイキングもあります。

訪問者を引き付けるその他のものとしては、周辺エリアを占拠している数百匹の猿がいます。この猿たちは寺院周辺でくつろいでいることで知られ、またバッグやパラサード、帽子、サングラスなどの所持品を奪い取ることでも有名です。

ジャクーヒル

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