ティルバナイカバル

サールバナイコイルとも呼ばれるティルバナイカバルは街のすぐそばにあり、ジャンブケシュワラ寺院があります。シヴァ神を祀る寺院はパンチャボータ・スタラム(panchabhoota sthalam、自然の五大要素を表す祠)の1つで、水を表しています。かつてゾウがジャンブ(Jambu)の木の下でシヴァリンガを鼻からの水で清めて崇めたという言い伝えがあり、ジャンブケシュワラと名付けられました。シヴァリンガは泉から祭殿に流れる水に沈められたと伝えられています。寺院には様々な神々を祀る同心的な四角形の囲いがあり、スリ・ラガナタ・スワーミー寺院と建築的に似ています。ジャンブケシュワラ寺院は25フィートの高さの5つの囲いに囲まれ、境域が作り出されています。

ティルバナイカバル

サマヤプラン

巡礼の町サマヤプランはティルチラーパッリの郊外にあります。町は女神マリアマンを祀るサマヤプラン・マリアマン寺院の周りに発展しています。現在の寺院はヴィジャラヤラ・チャッカルヴァルティ王(King Vijayaraya Chakkaravarthi)により18世紀に建立されたという言い伝えがあります。女神マリアマンは病気を治すと信じられ、出産の女神としてあがめられています。何百人もの参拝者が日曜日や、火曜日、金曜日に女神を拝みに寺院に押しかけます。毎年4月から5月に有名なチチライ車祭りが開かれます。このほぼ6世紀の間続いている年に一度の11日間のイベントの間には、何千人もが詰めかけて町で行われる寺院の神のパレードを見に来ます。これはもちろん壮大な光景です!

サマヤプラン

ワーエイユール

宗教の町ワーエイユールはヴィシュヌ神を祀るアジャギヤ・マナベラン・ペルマル寺院で有名です。寺院は中世のチョーラ朝により8世紀後半に建てられ、のちのパーンディヤ朝や、ヴィジャヤナガル王族、マドゥライ・ナーヤカ朝の貢献もあったと信じられています。祠はすべて花崗岩の壁で囲われています。数多くの参拝者が3月から4月に開催される年に一度のセルティ・セヴァイ(Serthi Sevai)祭りになると寺院を訪れます。紀元前3世紀ごろのマウリヤ朝アショーカ王の統治下において、ワーエイユール地方では仏教が広まりました。町はかつて初期のチョーラ朝や古代タミルの3王国の都でした。アショーカ王やサータヴァーハナ朝の碑文や岩の布告ではワーエイユールは「チョーラ朝の砦で中心地」と描写されています。

ワーエイユール

アワ・レディー・オブ・ローデス教会

ロック・フォートの近くにあるアワ・レディー・オブ・ローデス教会は観光ツアーの有名な寄り道スポットです。南フランスの巡礼地として世界的に有名なロザリー教会をモデルにしています。驚くべき建築はインドの職人技をほどよく反映し世界中から称賛されています。この19世紀の教会はゴシック・リヴァイヴァル様式建築で建てられ、聖書の様々な場面を描いた驚くべきステンドグラス絵画があります。

教会の外観も素晴らしいですが、内装も特に美しい祭壇が注目に値します。更なる調査により、どのようにこの特徴的な教会に合うようにゴシックとインドのデザイン両方を反映して建設が行われたかについてペンとインクで描かれた板が発見されました。

アワ・レディー・オブ・ローデス教会

スリランガム

ティルチラーパッリ周辺には川の中州の町スリランガムがあります。町は片方でカーヴェリー川に面しもう一方でその支流のコリダムに面しています。町は古くて壮大なスリ・ラガナタ・スワーミー寺院(Sri Ranganatha Swamy Temple)で広く知られています。町の600エーカーの土地のうち、156エーカーは寺院の敷地です。寺院は108のヴィシュヌ寺院の中で最も重要で一番初めのものだと言われ、インドの8つの自己顕現の祠の中でも最重要だと言われています。敷地内には7つのプラカラ(prakara、囲い)があり、祭殿周りに大きく分厚い壁でできています。12月から1月に行われる年に一度の21日間のお祭りには最大100万人が参加し、賑わいを体験しヴィシュヌ神を拝むため寺院に詰めかけます。

スリランガム

ナディルシャー・ダルガー

ティルチラーパッリ・フォート駅(Tiruchirappalli Fort Railway Station)の近くのナディル・スハー・ダルガー(Nadir Shah Dargah)モスクの敷地内にイスラム教の聖職者バッバッヤ・ナディル・スハー(Babbayya Nadir Shah)墓が立っています。モスクはとても魅力的でカラフルな外観で、この地域から礼拝者が訪れます。イスラム神秘主義者で中東からの説教者として11世紀にタミル・ナドゥーに移住し、各地を渡り歩いて地元民にイスラム教の教えを説いたナディル・スハーの一生や時代を記念したものです。ラマダンの最初の17日間はバッバッヤ・ナディル・スハーを讃えて地域全体が特別に飾られます。スハーが神聖なラマダンの月の15日に亡くなったと信じられているからです。この日には記念として特別なウルス・メラ(Urs Mela)も祝われ、何百人もの信者が参加してダルガーを拝みに押しかけます。

ナディルシャー・ダルガー

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